横須賀市で急勾配な屋根の高圧洗浄
本日は横須賀市長井での屋根塗装、水洗いの作業風景です。
こちらのお宅のコロニアル屋根は勾配がとても急なため、屋根の上にも足場を組んでもらいました。施工前の屋根には黄土色のコケがびっしりと生えている状態。汚れやコケといった付着物は、家の水洗いの際に丁寧に洗い落としていきます。特に屋根は、塗装面に異物があると下地と塗料の密着不良になることがあり、せっかく仕上げた塗膜が剥がれやすくなる可能性も。
高級塗料を使用して、耐久性のある肉厚な塗膜をつけても長持ちせず、すぐに剥がれてしまっては元も子もありません。最高150キロ圧で水を噴射することができる高圧洗浄機で、汚れをきれいに洗い流してから塗替えに入ります。
急勾配な屋根の場合、このように屋根の上にも足場を組んでもらい作業をします。写真で見てもわかるくらいの角度のきつさです。スレート(屋根材)には茶色っぽい汚れのようなものが全体に広がっているのがわかりますでしょうか。これがコケなのです。
上のコケの拡大写真です。なにか黄土色の粉をふりかけたようにも見えますね…。この上から接着剤の役割を果たすシーラーを塗布しても、密着性に影響が出る可能性があるため、きっちり洗浄していきます。
足場の周りにメッシュシートを張る、一級塗装技能士の竹内。このシートで足場を覆うことで、洗浄時の泥水を周囲に飛び散らすことなく作業ができます。塗装工事は自分の家だけではなく、ご近所への影響、ご迷惑をかけないか気になるものだと思います。そのため、足場は屋根より可能な限り高く組んでもらい、周囲をシートでぐるりと覆って飛散防止をしています。特に飛散させることができない面(駐車場など)にはシートを2重にして、より対策を強化することもあります。
高圧洗浄機で水洗いしているのは、竹内と同じ一級塗装技能士の川口。このふたりは塗装技能士の上位免許、塗装指導員でもあるベテラン職人。足場に片足を乗せ、バランスを取りながら入念に屋根上の付着物を取り除いていきます。噴射されるジェット水流は、誤ってゴム長靴に当てると穴が空いてしまうほどの威力。扱いには慣れていますが、手元・足元には十分気をつけて進めていきます。
洗浄した面は、黄土色のコケが除去されているのが見えるでしょうか。このように屋根全体を水洗いし、次に軒や外壁など家の下部へ作業を進め、塗装前の準備が完了しました。
艶やかに塗り上げるコロニアル屋根塗装
横須賀市で行った外壁と屋根塗装工事から、今回は屋根の作業工程をお伝えします。
施工する屋根は、現在主流となっているコロニアル(カラーベスト)。屋根は外壁と違い、紫外線や風雨をさえぎるものが少ないため、ダメージも受けやすい箇所。長持ちする塗装で屋根をしっかりコーティングして保護します。施工前は長年の汚れが蓄積された状態、家全体の水洗いで入念に汚れやコケなどを洗い落としてから塗替え開始です。
雨押さえ(棟押さえ)や雪止め金具といった鉄部は、ケレンや目荒しとも呼ばれる下地調整をします。サビや汚れを研磨して取り除き、全体に微細な傷をつけることで塗料の食い付きを向上させました。こうすることで塗膜が剥がれにくくなります。
雨押さえにはサビ止めを塗布して、再びサビが発生することを抑制します。鉄部も傷みやすいと言われているので、耐久性をアップさせることが大切。刷毛でたっぷり塗り込んで材料の性能をいかんなく発揮させます。雪止め金具にはバインダーという密着性をよくするプライマーを一箇所ずつ塗布しました。
スレート(屋根材)の下塗りにはシーラーを塗布しています。たっぷり浸透させるように塗り込むことで、屋根材をガッチリ固めて強化させます。また、下地と塗料もしっかり密着するので塗膜が剥がれにくくなります。塗布量の目安は、表面に濡れ感がありしっとりした状態。傷みが激しいとシーラーが内部に吸込まれてしまうので、濡れ感が出るまで何度も重ねることがあります。
中塗りの写真がないのですが、下塗りが乾燥したあとに主材で中塗り、そのあと写真にある上塗りの開始です。鉄部の細かな部分やローラーの入りにくいところは、あらかじめ刷毛で仕上げておきました(ダメ込み)。より厚みのある塗膜をつけるために、塗料をたっぷり重ねていきます。このとき、ローラーを横と縦にしっかり転がして垂れやムラのないように仕上げることが重要です。
屋根の上塗りが完了しました。塗装中にも見えていましたが、仕上がった屋根は陽の光を反射してツヤツヤとした光沢が輝いていますね。屋根材だけではなく、鉄部も厚膜に仕上がり耐久性のある塗装が完成したのではないでしょうか。
チョーキングのあったサイディング外壁塗装
横須賀市で行ったサイディング外壁塗装の作業風景です。
こちらのお宅のサイディングボードはチョーキング現象が起きていました。チョーキングとは白亜化ともいい、手で壁を触ると白い粉がついてきます。これは、塗装面が紫外線などによって劣化することで、塗料に含まれる顔料が白い粉として表面に出てきてしまう現象です。チョーキングは塗替え前の水洗いで念入りに洗い落します。洗浄が不十分ですと、下地と塗料が密着不良になって塗膜が剥がれやすくなることがあるからです。
長くつに当ててしまうと穴が空き、手に当ててしまったら指がちぎれ…という強力なジェット水流を噴射する高圧洗浄機で家全体を水洗い。外壁のチョーキングを完全に取り除くことは難しいのですが、下塗りのシーラーを浸透させられる程度になるまでは落とします。写真では洗い落としたチョーキングが白い水となって流れていますね。
一級塗装技能士の川口がシーラーを塗布して下塗りしています。このシーラーは下地と塗料の密着度を向上させる、接着剤のような役割を果たします。また、たっぷり染み込ませるように塗布してサイディングボードをガッチリ固めて強化。塗料の吸込み止めも兼ねています。雨樋の裏側にもローラーを差し込んで、ムラなくしっかり付着させました。
下塗りを終え、中塗りに入りました。元の外壁の色と塗料の色が近いため、中塗りは少し見えにくいかもしれませんね。塗料をよく含ませたローラーで右端から横に転がし、縦にも切って目地内も塗り込みます。主材はシーラーに比べて重みもあるので、下塗りの時よりローラーを回転させるのも力が必要になります。この時点でも塗膜に厚みが出るように塗り上げて、塗装の耐久性をつけます。
上塗りを重ねて、より厚膜に艶やかに仕上げていきました。ローラーに含ませる塗料の量は多すぎては垂れてしまいますが、少なくてもしっかり厚みをつけて塗ることができません。適量を加減して塗り上げることができるというのは、やはりプロの技です。