ALC外壁とらせん階段の塗装
今回はですね、横須賀市追浜東町の建物です。
ちょうど横須賀湾の米軍とか自衛隊とかのある湾、さらに奥に行くと京浜ドック、そこの湾とだいたい追浜駅との間にある住宅街にあるお宅です。
これが見積り前のお宅です。
建物自体はALCです。
ALCというのは、目地があって縦目地もあります。
幅60センチ、高さ約3メートルほどで、1枚ずつのパネルになっている構成で作られているのがALCパネルのお家ですね。
今回は3階建てで、このような階段もあります。
外壁自体はスタッコ模様ですね。
ALCの上にスタッコで吹いてローラーで一回つぶした模様にしています。
これは外壁と軒の部分ですね。
お隣との境界が接近しているお宅で、脇はこのような感じになります。
塩ビ管があったり排気口というエンドキャップというのですが、そういうものが取り付けられています。
他には換気扇やらせん階段もありこのような部分も塗装していきます。
これがらせん階段ですが3階までの屋上までつづいています。
やはり海が近い横須賀方面ですので、錆があちらこちらと発生しています。
3階建てで各部屋にエンドキャップが取り付けられています。
ALCの目地にコーキングがしてあるのですが、ブリードを起こして汚れています。
今回はシールの全面交換はしませんでした。
サイディングの場合は交換がほぼすべてですが、ALCはそもそもパネル同士の継ぎ目の隙間がないので、建物によってはシールをしないで上から塗装という場合もありますが、
サイディングの場合は必ず10ミリほどの隙間があるので、シーリングの肉痩せやひび割れとかの理由で交換しなければなりません。
ALCは見た目に問題があれば部分的な施工で後は塗装をすればほぼ問題はありません。
お隣と接近していますが、そこに丁度自動販売機があるため、足場材の搬入が大変というのが伺いしれるのではないかと思います。
このような50センチほどの場所だとまだ足場は立ちますが、もう少し狭くなるとお隣の敷地に許可をお願いして足場を立てさせていただくような場合もありますが、今回はお客様の敷地内に足場がたつのではないかと予想ができます。
ただ敷地内に足場が立つような場合でも、足場を組んでしまうと作業する職人が入れない時があります。
この写真の場合、2階ぐらいの高さではお隣との接近がそれほど近づいてなく空間があるため、足場の外側から伝わって横移動ができますが、1階部分の下の部分ではフェンスがあるため足場が邪魔をして横移動できません。
そのような体が入らなかった部分に対しては、足場を外してから塗装するという場合もあります。
まわりのお家に対して、3階建てなので少し目立つお家ではありますが、塗装をして寒くなると風などが直撃して、ほこりや枯れ葉などが当たって汚れてしまうなどの影響があるので、その時期を外して塗装をしたいとお客様が言っておられました。
実際の作業の様子をみてもわかるのですが、自動販売機のギリギリのところに足場を立てています。
そして足場のはしごに黄色に巻いているもの。これは発泡スチロール状のもので、ぶつけてけがをしないために足場等に巻き付けられているものです。
もちろんはしごから上って足場の上に上ります。
そして足場に張られている塗料飛散防止用のメッシュシートですが、白や黒などの色もありますが、今回はブルーのものを使用しています。
そして高圧洗浄ですが、職人は一級塗装技能士の柳沢が担当しました。
ホースを持ちながら洗浄の準備をしているところです。
そして洗浄していきます。
この地面の床にたまっている白く濁った水は、チョーキングと言って外壁や今回のシャッターなどの塗装が劣化していくと塗料成分中の顔料が粉化していき水と流されていった状態です。
これはシーリングのボンドビューシールの6909というウレタンシールですが、2液式のため撹拌機にかけて混ぜています。
このようにへら持ってシール作業をしています。
そしてここのお家で一番作業時間を費やしたのが、このらせん階段です。
横須賀地方ですので塩害ということもありさび落としからの作業から始めています。
さび落としの道具はディスクサンダーと言って、ワイヤーカップという研磨材を取り付け、電動の力で回転させて錆を除去し素地を露出させていく塗装する前準備の作業です。
これは外壁をシーリングをした跡だと思われます。
これは玄関横でALCで、モルタルの爆裂したようにも見えますが、壁の中に水が侵入して鉄筋がさびて浮き上がっている部分です。
ALCの典型的な爆裂ですが、ALCパネルの中に細い鉄筋が張り巡らされています。
へーベルもそうですが、小さく微細な気泡がたくさん敷き詰めたようなコンクリートですので、物自体は軽量ですが衝撃に弱く欠けたりもしたりしますので、そういう部分から雨水が侵入して中の鉄筋を錆びさせて膨張して爆裂といった可能性も考えられます。
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動画の28分~29分06秒の画像と説明はここに入れる。
高圧洗浄だけでは取り切れない塗装はカワスキなどで手作業でめくりながら剥離作業をします。
このような深いクラックもあります。
これは鉄筋が露出した爆裂のようすです。
ALCというのは軽いですが水の吸収率が高いので、このようにむき出しのまま雨ざらしにしておくと、数日乾燥させないと塗装ができないこともあります。
動画の28分~29分06秒の説明はここに入れる。
ここまで。
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これは鉄筋にさび止めを塗っているところです。
ピンボケしてすみません。
一級塗装技能士の川口がディスクサンダーを使ってさび落としをしているところです。
目に鉄粉などが入ってしまう恐れがあるためゴーグルを使って、保護しながら作業をしています。
またフェンスが丸状なので、四角いパイプのフェンスだと1面ずつさび落としのケレン作業ができますが、そうではないため目視でよく確認しながら作業していきます。
これはモルタルの欠落した部分をシーリングで埋めて後で玉を吹き模様をしてぼかす作業をします。
これを見ると以前にもこれまで何度か塗装したという痕跡が見受けられます。
よく施主様のご主人がdiyで塗るというパターンもありますね。
階段の踏み板の下から除くと見える上裏の天井部分もディスクサンダーで錆と一緒に旧塗膜もはがれていましたので、きれいに除去していきます。
らせん階段というのは足場は、直線的な足場と違い、ぐるぐる回転しながら登っていく構造上、足場を組むことが困難なため、高さ的に届かない場所は無理な体制でのディスクサンダー作業なので結構大変なのです。
鉄階段は下塗りとしてさび止め、中塗り、上塗と3回塗装するのですが、このように錆が発生している鉄部の場合は塗装前の下地調整のケレン作業が一番重要な作業となります。
たとえそれがどんなに高級な塗料でも、仕上がりが良くても、この作業が中途半端だと、すぐ錆が出てきたり塗装が浮いてきたりしてしまいます。
会社の看板シートを張っている状態の足場のシートです。
風が強い場合、ひとつのシートだとメッシュ状の隙間を通り抜けてる場合があるので、状況に応じて2重に張ることも中にはあります。
ケレン後のエポキシ系のさび止めを塗っています。
刷毛を二種類持っていますが、細かい場所を塗る用と普通の場所を塗る用と使い分けています。
平刷毛と筋交い刷毛です。
これは階段のササラ部分です。
塗装前の様子ですが劣化はしていますが、錆びてはいません。
ただやはり見た目は良くありません。
ササラは踏み板と立ち上がりの部分がきれいに塗装されることによってきれいに見えるので大事です。
ササラの鉄板自体は厚みがあるので、今は錆びて穴が開くなどの影響も考えられないでしょう。
踏み板は塩ビ製と思います。
らせん階段が終わり、道路から上に登っていく階段ですが、右側のササラ部分が傷んでいます。
階段がある程度進んだら、養生をします。
マスカーと言ってビニールとガムテープが一緒になっているもので窓周りも同様に養生をします。
入口の外壁です。
下塗りが下地強化剤という「弾性エクセル」という下塗り材のあと中塗り塗装しています。
さきほどの大きい欠損部のシーリングで補修した部分ですが、そこは砂骨ローラーと弾性エクセルで模様を出して処理します。
これはグレー色のエポキシ系の錆止めの上から、2液形のファインシリコンフレッシュという溶剤塗料を塗装しているところです。
お隣との境界が広くないですが、頑張って塗ります。
ベランダの窓周りはマスカーで養生をして、床はマスカーの上に布シートを敷いて塗装作業をします。
ちなみに職人さんによっては、トントンシートやノンスリップマスカーという養生材で作業をする人もいます。
ファインシリコンフレッシュです。
上の缶が硬化剤、下の缶が主剤となります。
今回は外壁と階段の中塗りと上塗りで使用したちょっと高価ですがとても品質の良い塗料です。
引き続き階段の仕上げの様子です。
完成です。
だいぶきれいになりました。
ただ機能上はまったく問題はないのですが、特に3階のALCパネルとパネルの境の太陽の影になっている部分が、段差として見られなくもないため気になるところではあります。
これは塗装云々というよりも、新築の時のALCの中のアングル材の位置がずれていたのではないのかという推測もできなくもないです。
正面方向の仕上がりです。
車庫周りもきれいに仕上がりました。
丁度この撮影時には天気が良かったので良い感じに建物が映えています。
使用したファインシリコンフレッシュは、光沢を保持し長期間汚れなども防いでくれると思います。
玄関の上は塗装ではなく掃除しました。
欠損した補修した跡が多少わかりますね。
ただ補修跡を完全にわからなくすることはできますが、そのためにはコンプレッサーの機材、骨材などの材料や道具を用意し、それはそれでまた別のガン吹きというオーバー的な作業になってしまうので、限られた予算の中では機能上の問題も全くないので、その状況の中ではきれいに仕上げられた方だと思います。
繰り返しますが、ファインシリコンフレッシュは本当に光沢が出てきれいです。
ちなみに黒く映っているのは影です。
汚れていた階段のササラも色を統一して、線出しもキレイにしたので以前よりだいぶ見た目が向上したと思います。
らせん階段は足場が組みずらかったため、手を伸ばしながらなど厳しい体制で作業せざるを得ない場所もありました。
最後に仕様ですが、足場は313㎡、高圧ジェット洗浄273㎡、養生177㎡、弾性エクセルが5缶使ってます。
この面積で5缶使っているということは、外壁への塗料吸収が少なかったためで、スタッコ吹きでの塗装被膜がなかったら、5缶では済まず下塗りだけで10缶は必要だったはずです。
その他は中塗り塗料が3.5缶、上塗りが3.5缶、外壁塗装施工面積202㎡でした。
横須賀で耐久性を高めるサイディング外壁塗装
横須賀市久里浜での外壁塗装工事の様子です。
家全体の高圧洗浄で汚れを入念に取り除いた後、塗替え前には養生をして塗料の付着を予防しました。
土間は人の出入りが多いので、破れにくく滑りにくいブルーシートを敷いてガッチリ固定しています。
3度塗りの初めはシーラーでの下塗りです。下地と塗料の密着力を高めて、塗膜を剥がれにくくするための工程です。サイディングの目地に沿いながら、そして縦にもローラーを転がして全体にまんべんなく塗布していきました。透明な材料のため、塗布したところは艶が出ていますね。
次は外壁の中塗りです。下塗りで密着力を向上させたので、ここでシリコン塗料をたっぷり塗布。紫外線や風雨による傷みを抑制するために、均等に厚みのある塗膜をつけていきます。このときも、ローラーは縦横に転がして、目地内やサイディングボードの凹凸模様内にもしっかり塗料を塗りました。
最後は上塗りをして仕上げとなります。広範囲を塗装する前に、外壁の端や軒との境界、窓周りのような細部を先に、刷毛もしくはミニローラーで塗料行き渡らせます。(ダメ込み)
通常のローラーのみでも塗ろうと思えば塗れますが、掠れや塗り落しが出たり、もしくは、しっかり塗ろうとしてその箇所だけ塗料がぼってりついてしまうことがあります。それを防ぐために、小回りの利く道具であらかじめ仕上げて全体の塗装をスムーズに進めます。
ダメ込み後は通常のローラーで、均一に、かつ厚みを持たせて塗料を塗っていきました。
この後、さらにもう一度上塗りをして、塗装面を美しく整えたのち外壁塗装は完了しました。
施工完了後の外壁は、塗料のきれいな光沢が現れる仕上がりとなりました。濃厚な塗料を惜しみなく使用して、耐久性の高い塗装になったのではないでしょうか。
横須賀市で計5回塗りの屋根断熱塗装
横須賀市久里浜での屋根塗装工事の事例です。
現場は築13、4年のコロニアル屋根にサイディング外壁の戸建て住宅。今回がはじめての塗装ということです。
塗装の前にはまず、高圧洗浄をして屋根に付着したコケや藻、汚れを取り除いていきます。そのままでは塗料の密着性に影響が出てしまうので、しっかり洗い落とします。屋根は傾斜の急なところがあったので、屋根上にも足場を設置。
屋根の鉄部は研磨をして塗料の食い付きを向上させます。その後、サビ止め効果のあるパーフェクトプライマーで下塗り。今回は断熱塗料のキルコートで塗替えをするので、屋根材には下塗りから専用のシーラーを使用します。下地と塗料の密着力を高めて、剥がれにくい塗膜に仕上げるためたっぷり塗ります。
次に主材で中塗りの1回目。キルコートは中塗り2回、上塗り2回の計5回塗りになります。ここでは、中空ビーズという断熱材がびっしりと含まれた主材を、ムラなく塗り広げます。
そして中塗り2回目。1回目の時点では少し屋根材の透けが見えていた所も、2回塗ることで厚みのある真っ白な塗膜に仕上がりました。
いよいよ屋根塗装も終盤、遮熱トップで上塗りの1回目です。この材料で、お客様のお好みの色に仕上げつつ、太陽熱の反射効果があるので、屋根温度を抑制する働きがあります。
さらに上塗り2回目。雨押さえや雪止め金具のような細部は先に塗り込んでから、全体に塗布してムラのない均等な塗膜に。
最後に屋根材の重なりに縁切りし、タスペーサーという部材を差し込みました。こうすることで、屋根材に隙間が空いた状態が保たれて雨漏りの予防になります。
メーカー基準の施工で、夏は涼しく冬は暖かな室内環境に貢献する屋根塗装に仕上がったと思います。