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横須賀市小矢部の塗装工事例|屋根下塗り

横須賀市小矢部で施工した、モルタル外壁とコロニアル屋根の塗装工事事例です。

施工は横須賀・塗装職人でおなじみの、一級塗装技能士であり、塗装指導員でもあるベテラン職人・川口が中心となって行いました。

今回の現場である横須賀市小矢部は、閑静な市街地にあり、低層住宅専用の住宅地となっている場所です。

周囲には桜の名所として有名な衣笠山公園があり、春には花見客で賑わっているようですね。少し距離が離れた所には海上自衛隊の横須賀弾薬整備補給所などもあります。

 

見積もり時の家の状態

家の外観 汚れの目立つ雨樋と軒

塗膜の剥がれた帯板 外壁のクラック(ひび割れ)

遠目から見た外観は、とくに問題のないように見受けられますが、近くでよく見ると軒や雨樋に黒ずんだ汚れが付着していたり、帯板の一部は古い塗膜がほとんど剥がれ落ちてしまい素地が剥き出しになっています。また、外壁には大きなクラック(ひび割れ)がいくつか発生していました。

 

では、先ず屋根の塗替えの風景から開始します。

コロニアル屋根の下塗り

鉄部に錆止めを塗布中

雨押さえ(棟押さえ)などの鉄部は、紙やすりやマジックロン(ナイロン製のタワシ)でケレンをして、サビを削り落しながら微細な傷をつけました。これは、ツルツルの表面に塗料を乗せても剥がれやすくなってしまうので、ザラつきを作ることによって密着度を向上させるために行います。その後、赤錆び色のサビ止め材をたっぷり塗布してサビが再び発生することを防ぎます。鉄部は紫外線や風雨の影響で傷みやすい箇所でもあるので、サビ止めを塗ることによって耐久性をアップさせました。

 

飛び出した釘を打ち直す

時間の経過とともに鉄部の釘が緩んできてしまったのか、ところどころ釘が飛び出していたため、しっかりハンマーで打ち直しておきます。

 

シーラーをたっぷり塗る

次にスレート(屋根材)部分に下塗り材のシーラーを塗布していきます。これは下地と塗料の密着性をよくする、接着剤のような役割を果たす材料です。サラサラとした液をローラーにたっぷり含ませ、表面に濡れ感が出るまでふんだんに塗布、屋根の奥までしっかり浸透させるようにして、下地をガッチリ固めて強度を上げます。全て吸込まれてしまって、表面に濡れ感が出ない場合は何度も何度も塗り重ねることがあります。屋根の傾斜はそこまできつくはありませんが、作業に集中しすぎて滑らないように十分気をつけながら行いました。

 

浮いた旧塗膜を削り落す

下塗りが乾いたあとは中塗りに入るところですが、シーラーによって古い塗膜が溶けて表面に浮きあがってきてしまいました。これは屋根材の傷みが激しかったためもあると思うのですが、以前塗り替えをした業者の使用した塗料や塗装方法が塗膜の密着不良を引き起こして、このようになった可能性もあります。この状態のままでは密着性に問題が出てしまい塗装できないので、皮スキというヘラ状の道具で溶け出した旧塗膜を念入りに削り落していきます。このあと更にシーラーを上から塗布し、下地を落ち着かせて補強しました。