一級塗装技能士と下請け

自分の意思でいい工事が出来ない一級塗装技能士

一級塗装技能士のほとんどが、塗装会社の職人として、または塗装会社の下請けとして働いています。

もし、その会社が工事の質よりコストばかりを気にかけている会社だとしたらどうでしょうか。

本来塗料をたっぷり使って長持ちさせることが必要なのに、薄めで伸ばして塗装していたとしたらどうでしょうか。

資格等がいらないこの塗装業界で経験や技術をもちあわせていない業者はゴマンといます。

たとえばお風呂の工事があります。

それらは配管業者、大工、ユニットバス業者など他の工事は様々な職人と合同で工事を完了させる必要がありますが、外壁塗装は塗装の職人だけで一つの工事を完了させることができます。

これは業者側からみたら、工事の準備や段取りがなくとても扱いやすい業種です。

さらに家の外から傷みを指摘できるので、誰でも開業出来てしまっている状態です。

コストを圧縮して質にこだわらなくても、きれいに仕上がってしまいます。

やたらと外壁塗装の訪問販売が多いのもその理由からで、インターネット上での塗装専門とうたう業者が多いのもその点から来ています。

さらに自社施工や職人直営という、事実と異なる伝え方をする業者まで現れてしまっている始末です。

ただ、多くの塗装会社がそのような簡単な理由から参入してきている現実があるのですが、知識はあっても実際には技術がないため、そこで聞こえのいい一級塗装技能士を下請けとして使っているというわけです。

十分に材料が与えられない、工期もない。

多くの一級塗装技能士が今実際に仕事している環境なのです。

もし、一級塗装技能士というだけで、いい工事と主張している業者があれば、言い換えれば一級塗装技能士だから必ずいい工事をするという、お客さんに対する欺きにも聞こえます。